キミはライブを聞いてはいないのだが、とりあえず誉めておこう。 キミはそう考えて、イケていたと伝える。
そう言うとギター男は突然飛びついてきた。癖なのだろうか。 キミは抱きつかれる寸前でなんとか身体をひねってそれを避ける。 ギター男の身体は空を切り、そのまま床に倒れこむ。
ちょっとその心配はズレていると思う。
ギター男の質問に、キミは言葉が詰まる。 何しろ、実際はライブが終わってから広場に来たのだ。 キミが考えこんでいると、ギター男は言葉を続けた。
ギター男に嘘をついてしまったことを申し訳なく思いつつ、 キミは広場をあとにした。 できることならまた今度聞きに来たいものだ。 |