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これだけ客が集まっているんだ。
誰かキーワードについて知っているかもしれない。
ふと、一人の少女が大きな花束を持って舞台裏に
走って行くのが気になり、声をかけてみた。

麻菜 「あ、ごめんなさい。
 ちょっと今、急いでるんです」

その少女は一瞬だけ振り返ると、
申し訳なさそうにそのまま走り去った。
少女には人間のものとは思えない耳と尻尾が生えていた。
この世界にはいろいろな種族が住んでいるものだ・・・。




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